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菅原 隆徳; 小松 篤史
JAEA-Research 2020-016, 44 Pages, 2021/01
液体鉛ビスマス共晶合金(LBE)を用いた原子炉システムでは、酸素濃度を制御することにより、LBEによる鋼材腐食を防ぐ必要がある。本研究では、LBE冷却型加速器駆動核変換システム(ADS)について、そのプラントで用いられる酸素消費量の評価を行った。評価は、実験に基づく酸化被膜厚さの評価式を用い、その厚さから酸素消費量を評価した。その結果、燃料集合体の発熱部については、2サイクルの炉内滞在で、最大で約35[m]の酸化被膜が作られ、ビーム窓については、1サイクルの運転で約20[m]の酸化被膜が作られることがわかった。これらの結果から求めたサイクルあたりの酸素消費量は、燃料集合体全体とビーム窓それぞれで、25[kg]と0.3[kg]となり、プラント全体としては約30[kg]となった。最終的な結果として、JAEA-ADSでは、定格運転時3-4[g/h]、ピーク時約150[g/h]の酸素を供給でき、1サイクル(=1年間)約30[kg]、40年間で約1200[kg]を供給できる酸素供給装置が必要となる。
奥田 智昭*; 金光谷 和彦*; 古川 清志*; 八木 敏明; 瀬口 忠男
Proc. on the Electrical Electronics Insulation Conf. and Electrical Manufacturing & Coil Winding Conf., p.703 - 706, 1993/00
原子力発電所で使用される電線絶縁材料エチレン-プロピレンゴム(EPR)について、線照射および熱劣化を行った。線照射および熱劣化時のO消費量およびCO発生量をガスクロマトグラフで測定した。劣化EPRの破断伸びは劣化により発生するCO量およびO消費量と良好な相関性を示すことが分かった。OおよびCOガスの測定は高分子の劣化度評価方法として有効な手段と考えられる。
荒川 和夫
Journal of Polymer Science, Part A-1, 25, p.1713 - 1716, 1987/00
高分子の放射線酸化反応における二重結合の反応性を定量的に明らかにすることを目的とし、エチレン-プロピレン-ジエン三共重合体の照射による酸素の消費量と発生ガスをガスクロを用いて調べた。40kPa~120kPaで酸素圧を変え、2kGy/hの線量率で500kGyまで照射した。酸素の拡散が律速とならない条件で、酸素の消費量は共重合体中に含有する二重結合量に比例して増加する。酸素との反応性はエチレン-プロピレン骨格に対し、二重結合部のほうが150倍大きい。この原因は、酸化過程における水素引き抜き反応により説明された。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 吉田 健三
Radiation Physics and Chemistry, 27(2), p.157 - 163, 1986/00
各種の照射施設等の放射線場に布設されている電線・ケーブルに塩素系絶縁材料を使用している場合は、照射により塩化水素(HCl)ガスを発生し、周辺の金属・電気機器類の接点等の腐食という問題を生じている。本報告ではポリ塩化ビニル(PVC)、クロロプレンゴム(CR)、およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の三種類の含塩素高分子の純粋および配合(基本・実用)試料について、真空中と酸素中においてCo-線を照射し、発生ガスと酸素の消費量をガスクロを用いて定量分析した。PVCの純粋試料は真空中・酸素中のいずれにおいてもHClの発生量に線量率依存性(0.12次)を示し、酸素中照射の方が真空中より約2倍HClの発生量が多い。CSMは配合によりHClの発生が抑えられ、GCでは検出されなくなる。一方、PVCとCRは配合によりHClの発生量が低下するが、10KGy当り~10mol/g検出される。
荒川 和夫; 瀬口 忠男
高分子論文集, 41(12), p.733 - 738, 1984/00
被引用回数:5 パーセンタイル:38.36(Polymer Science)ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体を放射線酸化したときの酸素の消費量と酸化生成物をガスクロマトグラフで定量した。厚さの異なるフィルム状試料にCo-線を酸素雰囲気中で2kGy/hから20kGy/hの線量率で200kGy照射した。照射条件によって酸化はフィルム内で不均一になり、酸素の消費量のG値はフィルムが厚くなるほど、また線量率が高くなるほど減少する。酸素の消費量の実測値は拡散モデルを用いた計算値と一致し、フィルムの酸化層の厚さは線量率の-1/3乗に比例することが明らかとなった。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 早川 直宏; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 21, p.1173 - 1181, 1983/00
ポリエチレンおよびエチレン-プロピレンゴムを用い、放射線酸化反応におよぼす添加剤の効果について、酸素の吸収と発生ガスから調べた。使用した添加剤は酸化防止剤(NBC,Irganox 10 10,およびDPPD)と耐放射線性助剤である。0.5phr程度の酸化防止剤を添加することにより、酸素の吸収量は1/2~1/3に減少した。酸化防止剤は過酸化ラジカルの連鎖反応を抑えている。一方、耐放射線性助剤も効率よく酸化反応を抑えており、ポリマーマトリックスで線のエネルギー移動剤の役割を果している。その結果、ラジカルの生成量を減少させ、酸化反応が抑えられていることを明らかにした。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 20, p.2681 - 2692, 1982/00
5種類のポリエチレン(PE)、エチレン-ブテン共重合体(EB)、およびエチレン-プロピレン共重合体(EPR)を酸素圧力0~500torrの範囲で変えて、Co-60線を照射した。その結果、酸素の消費のG(-O)値は線量率が110rad/hのときPEで14~18.4、EBで11.6であり、EPRのG(-O)値は線量率が210rad/hのとき8.3である。定量された酸化生成物はカルボキシル基、水、一酸化炭素、および二酸化炭素である。低密度PE、EBおよびEPRの酸素消費量と酸化生成物の生成量は酸素の圧力に依存せず一定である。また、結晶化度が大きいほど酸素の消費量および酸化生成物の生成量が大きいことが明らかとなった。
E.A.Hegazy*; 瀬口 忠男; 町 末男
J.Appl.Polym.Sci., 26, p.2947 - 2957, 1981/00
被引用回数:40 パーセンタイル:87.88(Polymer Science)ポリ塩化ビニル(PVC)の線照射効果を発生ガスと酸素の消費量から研究した。純粋のPVCではHClとHの発生のG値はそれぞれ8、0.24であり、酸素の吸収のG値は30である。可塑剤と安定剤を添加したPVCでは、HClとHのG値は0.02と0.14であり、酸素の吸収のG値は12であった。可塑剤と安定剤は放射線による酸化劣化を抑制していることが明らかにされた。照射時の酸素圧を上げると、酸化劣化が促進され、可塑剤と安定剤を添加したPVCについても、発生ガス、酸素吸収のG値が大きくなることが明らかにされた。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏; 栗山 将; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.2123 - 2125, 1981/00
高分子中に充分酸素が溶解しており、酸素の拡散が律速とならないような条件で、放射線酸化反応の線量率依存性を調べた。試料は低密度ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体で、酸素雰囲気中・室温で線量率は1.410から210rad/hrの範囲でCo-線を照射した。酸素の消費量はガスクロで、高分子中のカルボニルはNMRで測定した。ゲル分率は沸騰キシレンで抽出して求めた。その結果、酸素の消費のG値の線量率依存指数は-1/3であることを見い出した。また、カルボニル生成のG値およびゲル分率の低下の線量率依存指数も-1/3で、酸素の消費のそれとよく一致している。以上の結果にもとずき酸化反応機構について考察し、酸化反応において一分子停止反応と二分子停止反応の競争反応により-1/3の線量率依存指数を説明した。